【楽書き】対照実験の考え方は中高生で身につけるべき

この世に生まれてすぐから今日に至るまで、意識しているしていないにかかわらず、私たちはいろいろなことを試しながら生きている。

口に入れたものが甘いのか苦いのか。
目の前にいる相手にしたことでどんな反応をされるのか。
仕事で思いついたことを実践してうまくいくかいかないか。

子供も大人も、いろいろなことを日々試しながら生きている。科学者だけでなく、人類が初めて登場してからずっと、実験を重ねて重ね続けた結果、今がある。

現代ではインターネットが発達し、いつでもどこでも誰かが実験してくれた結果にアクセスすることができる。
ただし、誰でもアクセスできるが故に、しっかりとした実験がなされていない結果にも行き当たることがあるのも事実である。

そこで対照実験(の考え方)が役に立つ。
対照実験とは一部の条件だけを変えて、それ以外を同一の条件にして比較をすることで何が要因かを判別するためのものだ。

薬の効果検証など、さまざまな科学的な実験で用いられることが多いが、考え方は普段の生活にも役に立つ。

例えばウェブサイトのボタンの色一つとっても、対照実験が可能だ。ボタンの色だけ異なるページを用意し、そのボタンが押されやすいか比較を行なう。
実験結果として差があるとわかれば「その特定の場所にあるボタンの押されやすさにはが関係する」可能性がある、という結果になる。

このようにどんな些細なものでも、比較が可能になり、要因が何であるかが実験できる。
また、この考え方ができると、そもそも世の中にあるものに対して批判的思考(クリティカルシンキング)を持つことができる。

例えば「この育て方で子供を東大に行かせました」的な本があったとして(特定の本を指すものではありません)その人の言っていることは、いかにも効果があるかのように感じてしまうが、何が要因となって「東大にいくことができたか」はわからない。
正しくその効果を知ろうとした場合、別のグループにほぼ同一条件で実験を行なう必要があるためだ。(実際にそのような実験を行なうのはかなり難易度が高い)
なので、間違っているかはわからないが、正しいかどうかもわからない。
特定の誰かが行ったことが万人に効果がある、とはそれだけでは言えないのである。

例えば、広告でさまざまな効果効能を謳っているサプリメント(薬機法違反はしていないもの)があったとして、データもほとんどにないのにさまざまな表現によって良い感じに見せているもの。
これもデータがないため、そもそも効果がその広告だけでは判別がつかないので、しっかりと調べる必要がある。

正しく結果を読み取ろうとするには、統計の知識も必要になるためハードルが高そうに感じるが、このような考え方を多くの人ができるようになれば、世の中にある情報を正しく読み解くことができる人が増えるということだ。

それにはできるだけ早い段階で、理解をしておくことが望ましいと考える。
生物の実験では対照実験は使うようであるため、中学生からでも導入はできないものだろうか。

今後、高校生の指導要領にも統計学が組み込まれる(数学に織り込むようだが個人的には統計学は別にした方が良いと思っているがそれはさておき)ようなので、どのようになるか楽しみではある。

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